古民家再生で官民ファンドを作る、という記事が日経に載っていました。
古民家再生で官民ファンド 政府、18年に500億円規模
この政策、地方創生に役立ちそうにも思えますが、私はその効果に懐疑的です。
政府の視点で決定的に間違っているのは「ジブンゴト」「タニンゴト」の視点だと思います。
古民家再生は有志が自分の身銭を切って「ジブンゴト」で実施してこそ盛り上がり、顧客に満足のいくサービスを提供できるのであり、政府の資金を使った古民家再生では、盛り上がりに欠けます。
何より、リスクを背負って「ジブンゴト」で行った古民家再生が、政府の資金を使った大量の「タニンゴト」の古民家再生に埋没してしまうことが問題です。
タニンゴトの古民家再生では改装費を水増し請求する等の問題が、必ず出ます。
それによって古民家再生の評判自体が下がると、「ジブンゴト」で古民家を再生した先駆者の方々は大変迷惑します。
さらに、同じ古民家なら関東・関西近郊が、人を呼ぶのに有利に決まっています。
実際、元記事には「政府が古民家を生かした地方活性化のモデルとみるのが兵庫県篠山市」とあります。
篠山市までは、大阪駅からJR宝塚線の快速一本で行けてしまいます。
これでは、僻地で古民家再生を元に地方活性化に取り組む方々に大打撃となるリスクが大きいといわざるを得ません。
もう一つ、結局は古民家再生も「ハードウェア」への支援であり、その意味では「箱物行政」の思考から全く抜け出していません。
古民家再生は目的ではなく、その再生した古民家をどう活用するかが真の目的です。
作った後どうするか、が重要なのに、とりあえずハコだけ作ってしまう、その結果維持費用の負担に苦しむ・・・どこにでもある光景を、さらに一つ増やすだけであると考えます。
もともと、古民家再生で作るカフェや民宿は、ニッチな市場です。
ニッチ市場を開拓した努力と、古民家再生という市場自体を政府資金で潰してしまう愚策だと、私は考えます。
